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「CORE FOODS」~真の健康バーを実現化したNPO法人創業者・Corey Rennell インタビュー

  • Entrepreneur
Posted by TechWatch  - 2016.10.4 07:10 -

今回はオーガニック食品の聖地とも言えるサンフランシスコで急成長スタートアップ、トップ100に選ばれた会社 CORE FOODS の創業者、Corey Rennell 氏にインタビューを行った。冷蔵保存必須の新コンセプトの栄養バーの開発から、世界初のオーガニック野菜のみを使用したベジタリアンレストラン開業まで、彼の食品と健康に対する情熱は地元サンフランシスコから全米へとそのファンの数を増やし続けている。全利益を商品開発費に還元する消費者の健康を最優先したビジネスモデルと、栄養学の追求にかけた彼の人生について、深く語ってもらった。

――CORE FOODSの立ち上げ、Core Meal の開発のきっかけはなんでしたか?

ハーバード大学で栄養学を学んでいた時、化学物質がどのようにネズミの体内に影響を及ぼすかの実験を行っていたんだけど、いつも疑問を感じていたんだよね……ネズミで代理をした実験結果はより複雑な消化機能をもっている人体に基本的に応用できないんだ。

そこで、人の体にとって一番良好な食事とは何か研究したくて、実際に自分でジャングルに行き、現地部族と14ヶ月食生活を共にして、栄養学の原点とは何かを観察したんだ。そこで野生の中での食生活で大きく2つ、発見したことがあったんだ。

1つ目は、現地人の食事は野菜と果物が95%を占めていたこと。西洋に生きる私たちの1日の食生活をみてもここまで高い割合で野菜をとっていないよね。2つ目は冷蔵保存技術がないジャングルで、彼らは採れたての新しい野菜、果物を取り入れていたこと。食の原点に戻ったことによって、人々にとって何が一番ヘルシーで栄養分が高い食材なのかのヒントを得られたんだ。生の新鮮な果物、野菜という二つの要素がCOREFOODSをつくるきっかけになったんだよね。

――食品の世界に興味を持ち始めたのはいつ頃からで、何がきっかけだったんですか?

7歳の時にディズニー映画「バンビ」を見たんだけど、その週に父が家に鹿を持って帰ってきたんだ。その時に、すごく悲しかったのを覚えてる。動物の家族の絆、友情、愛を学んだ週に自分の家族の食事のためにこの鹿の一生は消えてしまったという事実が忘れられなくてね。

その出来事をきっかけに動物学に興味を持ち初めて、その後、VEGAN,VEGETARIANとは何かも学び始めたんだ。Vegetarianの食事を導入するということは、人間の体内環境を全く別物に変える ということ。我々人間がVegetarian になることによって動物の一生を長く幸せなものにするとは必ずしも言えないかもしれないけど、人間の一生を長く、幸せにすることはできるはずなんです。それを知ったことをきっかけに、自分の人生において、コミットするべきものとは何か?ということを見つけたんだ。

――Asia Wheeling Global Enterprises で栄養士として働いていた経験がおありのようですが、詳しく何をしていたのか、人々にどんなことを教えていたのか、聞かせてください。

Asian Wheeling Global とは主に長距離旅行者向けのプロジェクトで、主にバックパック旅行者向けの食事を紹介したり、栄養管理指導をしていました。彼らは主に大陸を徒歩で移動しているので、その長距離の中では旅行者の体に栄養がきちんと行き届いている状態にするのがとても重要なのです。そのアドバイザーとして、部族と14ヶ月間ともにした経験を生かして、旅行者に栄養士としてコーチングとサポートをしていました。彼らのアドベンチャーを成功に導くための指導だったとも言えます。

――会社をNon-Profit 組織として運営し始めたきっかけを教えてください。

食品ビジネスの方程式として、会社が得られるメリットが金銭的利益である限り、食品産業のシステムを変えることは不可能です。そのフードシステム自体を変えるためには、人々の「健康」と会社の「収益」を均一化すること、つまり会社の収益をその方程式から取り出して考えなければいけません。でなければ、商品の品質を落とし、原料コストを抑えることによって会社が利益を生むモデルになってしまうからです。

Core Foods は非利益法人として、その健康食品ビジネスモデルを再構築させています。利益を品質向上(=栄養価の高い原料を使用)として還元させることによって、商品自体に「健康」という付加価値が組み込まれます。CORE MEALのファンが増えるほど、より多くの消費者が「健康」というリターンを得られるということです。

――Non-Profit company として会社を運用し始めるに当たって、一番難しかった点はなんですか?

会社建設時に一番難しかった点としては、やはり資金が足りなかったというところです。

Venture Capital(以下VC) を通すスタートアップは会社の伸び代に合わせ、それに見合った資金をVCが提供してくれるけれど、非利益組織の場合、その資金が回ってこないというのが本当のところです。というのも、VCにとって利益を生まない会社をサポートするのは難しいからです。

VCに資金援助を要請し、会社を伸ばしたい場合は、会社運営の全てのプロセスにおいて、彼らが求める利益を生み出すということが大前提になってきます。 自分の描いた非利益型の食品ビジネス方程式と資金調達の壁の間で、自分のモデルを信じ抜く=自分を投資するという面と、壁にぶつかった時に自分自身を見直し、時にはその考えを犠牲にするという「現実と理想」のバランスが本当に難しい点でした。

社会の動向として、非利益団体を支え、そういう団体向けに特化した資金の回り方が今後生まれてくることが自分の望みでもあります。

サンフランシスコにはローカルでポテンシャルのある中小企業を応援してくれる投資機関がいくつかありますが、ホールフーズマーケットは設立のコストの面で大きく支援してくれて、かつ消費者への最初のアプローチにおいて、窓口になってくれました。

――全米の有名オーガニックスーパーマーケットチェーンの「ホールフーズマーケット」で勤務されていたと伺っています。その経験は今のビジネス、かつCEOというポジションにおいてどのように役立っていますか?

ホールフーズで働いていた時は批評的にリテールビジネスを観察していたともいえるんだけど、自分が消費者との窓口になっていたので、とても勉強になったんだ。特にキャッシャーというポジションは消費者がどのように、なにを、なんのために商品を買っているのか、なぜ売り場のバイヤーがある商品を限定的に注文しているのかを直に観察できますからね。

もしくはストア内でのデモ販売や、広告サインなどリテールマーケティングの基本的やり方を日々観察していて、どうやってグロッサリービジネスを回すのかの基本を日々勉強していたよ。そういう意味では当時の経験は今のビジネスの土台作りであったといっても過言ではないですね。